『古書をめぐる冒険 その3』 弁護士 岩坂康佑

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前回のコラムにて、神保町での出来事のことを書きました。

神保町は、東京都千代田区にある街です。神保町には日本一の古本屋街があり、多数かつ多様な古書店に出会うことができます。マニアックな本を探すなら、全国でここが最も良いはずです。

私が好きな海外の古い推理小説も、神保町に行けばたくさんお目にかかることができます。推理小説に強いお店が複数あり、読んでみたいと思っている本が目白押しで、どれを買えばいいか分からなくなるほどです。本棚を眺めているだけでも楽しい気持ちになります。

このように、神保町は素晴らしい場所なのですが、時に悩ましいのが、本のお値段です。

神保町の店主の皆さんは、古書に精通しておられますので、しっかりとその古書の価値に応じた値段をつけて販売を行っています。珍しさや状態の良さに応じた適正な価格が付けられているのです。

そのため、ある本が欲しいけど値段が高くて手が出ない、ということがしばしば起こります。一冊の文庫本に、数千円以上の値がついていることがあるのです。

また、「この本ならブックオフにて100円で買えそうだが、だからといってブックオフで簡単に見かけるわけでもない。」という作品を見つけたときにも悩みます。やはり、100円で買えるに越したことはありません。

私は、古書は基本的に一期一会だと思っています。その時を逃したら、次にいつどこで出会えるか分かりません。それでも、目の前の本を手に入れないという選択をすることは多くあります。「いつかお金がたまったときに」、「いつかもっとお安い値段で出会えたときに」・・・と祈りながら、そっとその本を本棚に戻します。

そんなことを考えながら神保町をめぐる時間は、とても楽しいものです。
このように、神保町は素晴らしい場所なのですが、時に悩ましいのが、本のお値段です。
神保町の店主の皆さんは、古書に精通しておられますので、しっかりとその古書の価値に応じた値段をつけて販売を行っています。珍しさや状態の良さに応じた適正な価格が付けられているのです。