県弁護士会の委員会での活動のご紹介 弁護士藤井啓輔

自分は、神奈川県弁護士会の人権擁護委員会の中の「すべての性の平等部会」に所属しています。

弁護士会の委員会は「部会」と呼ばれる小委員会に分かれている場合があり、自分の所属する神奈川県弁護士会の人現擁護委員会では、「外国人の人権に関する部会」、「働く人の権利に関する部会」といった部会があり、「すべての性の平等部会」もこうした小委員会の一つです。

「すべての性の平等部会」は、性のあり方によって社会的に弱い立場に置かれてしまっている女性や性的少数者の権利や福祉を図る視点から、DV被害者の保護や性のあり方にまつわる人権問題に取り組んでいます。

部会では新聞報道されている社会問題から国会で審議中の法案、法案として国会に提出される以前の法制審議会における議論まで幅広に取扱って議論し、議論の結果、社会問題や法案に関して、県弁護士会として法的な観点から声明や意見を述べることもあります。

弁護士の様々な活動のしかたのうち、訴訟活動などに比べると、弁護士会の委員会での活動は、今現在トラブルのさなかにある方のお困りごとを解消するという観点からは、即効性に欠ける面があるかも知れません。

しかし、弁護士を含めた法律実務家の仕事道具ともいえる法律の内容や運用が適切なものになるよう働きかけを行うことなどは、中長期的には今現在法的なトラブルの中でお困りの方々を含めた多くの方々のお困りごとを解消・予防するという、個々の弁護士が一人で頑張っているだけでは実現できない成果を挙げられる活動だとも考えています。

こうした訳で、自分は弁護士会の委員会活動にも、力を入れるようにしています。