気候危機問題について考える  弁護士 工藤猛

先日、国立競技場で行われました「未来アクションフェス」というイベントに参加しました。未来アクションフェスは、核兵器廃絶、気候危機の解決をテーマとしたイベントです。

私は、これまで核兵器廃絶のことについて考える機会は多くありましたが、他方で、気候危機については考える機会が少なかったため、気候危機について勉強になるイベントでした。

気候危機について考えてみますと、ここ数年で夏の気温上昇、猛暑日の増加を特に感じるようになり、また、最近では雨の激しさも感じることが多くなりました。

気候危機への対策として、パリ協定があります。パリ協定とは、気候変動問題に関する国際的な枠組み(2015年に国連で採択、2016年に発行)で、パリ協定には、全ての国が協力し世界の平均気温を1.5度の上昇に抑えるという目標があります。

横浜地方気象台では神奈川県において、21世紀末の世界平均気温が工業化以前と比べて2度上昇した場合と4度上昇した場合にどのような影響があるのかというデータを出しています。世界の平均気温が2度上昇した場合に神奈川県の平均気温が約1.3度上昇、4度上昇した場合に約4.2度も上昇します。これに伴って、猛暑日は、2度上昇の場合3日程度増加しますが、4度上昇した場合には27日程度増加するとの結果も出ています。

世界の平均気温が4度上昇することで、今よりも熱中症のリスクや産業、生態系への影響が大きいといえます。

私たちが気候危機について意識し行動しなければ、世界の平均気温が4度上昇する可能性があります。

では、私たちは、どのようなことができるのでしょうか。例えば、節電をする、徒歩や自転車で移動する、公共交通機関を利用する、電気自動車に乗り換える。環境に配慮した製品を選ぶことなどができると思います。

未来アクションフェスでは青年意識調査(アンケート)がイベント開催に先立ち行われました。青年意識調査の中には「気候変動を解決するための行動をしているまたは意識していますか?」という問いに対し、「興味がない」「意識していない」「行動はしていないが意識はしている」と気候変動を解決するための行動をしていない方の割合が約81%でした。この結果から、私は、私たちひとりひとりが気候変動を解決するための行動を取ることがパリ協定の目標に近づくことができると感じました。

私も気候危機について、これまで行動はしていませんが意識はしていました。

そのため、今後は、自分が長期的に無理なく続けられる行動をしていきたいと思います。

以上