交通事故に遭ってしまった

 私共の事務所は、地域にて、交通事故の被害者の方々から大変多くのご相談をお受けしております。
 数多くの実績に裏付けられた経験をもとに、交通事故の被害者の方々に、適切かつ柔軟な法的サポートを行っています。

交通事故 Q&A

交通事故で被害を受けた方は、病院や加害者、保険会社に対して、どのような対応をすればいいのか悩まれることが多いと思います。そこで、依頼者の方々からよく受けるご質問について弁護士の観点から、どのような対応が考えられるのか、Q&A形式でご説明いたします。

Q1 交通事故にあってしまったら、まずどうすればいいの?

・まず警察署に連絡をし、お怪我をされた場合には警察署きちんと人身事故としての対応をご依頼されてください
・ご自身が加入する保険会社がありましたら、保険会社にもご連絡されてください。
① お怪我をされた場合
病院に通院し、しっかりと療養なさってください。整骨院等に通院されることを希望された場合、保険会社それに難色を示す場合もあります。その場合には弁護士にご相談ください。
② 物が壊れてしまった場合
可能な限り、事故直後の壊れた状況を、写真などに残しておいてください。また、お写真の撮り方等につきましては、ケースバイケースですので、ご不明点があれば、弁護士にご相談ください。

Q2 保険会社が治療打ち切りを要求してきた場合の対応はどうすればいいの?

保険会社は,お怪我の状態にもよりますが,事故後数カ月を経過すると,被害者側に治療を打ち切るように促してくることがあります。

◆これに対する被害者側の対応
① 主治医に治療継続の必要性を記した診断書を作成してもらい,保険会社に提出する 
③ 弁護士が間に入り,治療期間継続に向けた交渉をする

※それでも打ち切られてしまい、主治医の先生が治療継続の必要性を診断してくださっている場合,それ以降は、原則として、健康保険等にて通院することが可能です

Q3 治療を終えるときには、どうすればいいの?

① 完治なさった場合
お怪我が完治されて治療を終えられる場合には、後述しておりますとおり、適切な賠償の支払を受けるために加害者または保険会社と交渉をすることになります。
② 後遺障害が残ってしまった場合
後遺障害の認定取得のため、後遺障害診断書等の資料を準備することとなります。ただし、後遺障害が残ってしまう可能性がある場合には、事故直後から準備をした方がよい事項等がございますので、弁護士にお早めにご相談されることをお勧めいたします。

※なお、当事務所の弁護士は、後遺障害診断書を主治医の先生に書いていただく際、可能な限り診断の際の同席をし、主治医の先生との面談をさせていただいております。

Q4 加害者が自賠責保険に加入していなかった場合にはどうすればいいの?

1 政府による自動車損害賠償保障事業

◆対象となる場合
・ひき逃げの場合(加害者不明の場合)
・無保険車の場合
・自衛隊や在日米軍車両といった,自賠責の強制加入の適用除外とされている車両の場合
◆補償内容
・基本的には自賠責保険と同一(傷害の場合,120万円が限度)
◆減額への対応
基本的には,治癒もしくは症状固定まで,1カ月に1回程度,医師による診断書を取得しておくことで,整骨院での治療の必要性・相当性を担保しておくという手段がありえます。

2 人身傷害補償保険

保険契約者自身の保険です。
特約などで加入していることに気付いていない方も多いため,きちんと自身の保険の内容を確認してみることは有益です。
ただ,裁判基準(赤い本基準)で支払いがなされるわけでないことには注意です。

Q5 弁護士にご相談する場合、タイミングはいつがよいの?

実際のところ、ご相談に来られる方としては,交通事故の直後に来られる方,通院中に来られる方,通院を終えて保険会社から賠償額の提示があった段階で来られる方,様々です。そして,基本的には,いずれの段階でご相談に来られても,弁護士が適切な賠償額を取得するためのお手伝いをすることは可能です。
ただ,事故後少しでも早く弁護士にご相談にお越しくだされば,次のようなメリットがございます(実際の患者様の声に基づきます)。

① 保険会社の対応を全て弁護士が行うことになるので,保険会社との対応に要する時間や,心労(保険会社から電話が架かってくるたびに,治療打ち切りの打診ではないかと不安になられる方が多いようです。)から解放されるといったことがあります。

③ 保険会社による治療打ち切りを伸ばす交渉ができます(打ち切られた後にご相談に来られた場合,当然ですが,このような交渉はできません。)

④ 残念ながら後遺障害が残ってしまった場合に備え,後遺障害認定の請求をすることまで念頭に置いたアドバイスを、早い段階で患者様に提供していくことができます(通院慰謝料の増額を見越したアドバイスが可能です。)

Q6 弁護士に相談すると、どんなことをしてくれるの?

1 治療費の継続について、保険会社と交渉をいたします

患者様のお怪我の状況に応じ、治療継続の必要性・合理性を保険会社に訴え、治療の継続に向けた交渉をしていく必要があります。
このような保険会社との交渉を、患者様に代わって弁護士がお引き受けすることができます。

2 保険会社からの治療費支払打ち切り後のサポートをいたします

保険会社と交渉をしても、最終的には保険会社から治療費の支払が打ち切られてしまう場合があります。
その場合でも、未だ痛み等の症状が残っている場合には、健康保険を使うなどして治療を継続することは可能ですし、何より完治のためには治療を継続すべきです。
このような場合、主治医との相談のうえ,治療を続け、治療費の支払をさせることは可能です。弁護士はこの点についてサポートをいたします

3 後遺障害認定の申請

長期間治療を施したにもかかわらず、どうしても痛みが一定程度以下にならない場合があります。この場合は、その痛みを「後遺障害」として認定を受け、「後遺障害」の分も含めた適切な賠償を受けるという方法が考えられます。そして、「後遺障害」の分も適切な賠償を受けたうえで、病院や整骨院において十分な治療を継続させる患者様が大勢おられます。
弁護士は、この「後遺障害」の認定を受けるためのサポートをすることができます。
※当事務所の弁護士は,お医者様に後遺障害の診断書を書いてもらう際の診察に,同席するようにしています。その際に,行っていただきたい検査をお医者様に直接お伝えしたり,どのような書き方をしていただきたいかについて率直に主治医にお願いを致します。
患者様は,後遺障害診断書を書いてもらうこと自体初めての方が多く,「弁護士が同席してくれて安心した」と言っていただくことが数多くあります。

4 保険会社から提示される示談内容が適切か、判断をいたします

示談をする際に保険会社が提示する額の基準は、大きく分けて3つあります。

① 自賠責の基準
② 任意保険の基準
③ 弁護士に依頼した場合の基準

原則として、①→②→③の順に、金額としては高くなります。弁護士に依頼した場合、弁護士は、保険会社の提示額が③の基準に照らして適切かどうかをまず判断します。そして、③に満たない場合には、③を基準に示談することができるよう、弁護士が交渉をします。

5 保険会社の担当者との連絡の一切をお引き受けします

交通事故の精神的なショックを抱えたまま、そしてお怪我の治療を継続しながら、保険会社と交渉をするということに大変なストレスを抱えておられる患者様が大勢おられます。
弁護士に依頼をした場合には、保険会社との交渉の一切を弁護士がお引き受けします。そのため、患者様は、保険会社の担当者と直接お話をすることによる心理的負担から解放されます。

6 弁護士に委任をしても、裁判までいかず示談で解決に至ることが大半です

「弁護士に依頼」、というと、裁判をイメージされる方も多いかもしれません。
しかし、交通事故について弁護士に依頼された場合、ほとんどのケースでは、裁判には至らずに、保険会社との交渉のみで解決に至ることができます。
ただし、弁護士により行っても、加害者または保険会社から、患者様が納得のいく水準での回答を得られない場合には、やむなく訴訟により、適切な水準での賠償を求めていく方も一定数おられます。この場合にも、裁判をすべきかどうかにつき、弁護士に相談いただいたうえで、患者様のご意向に沿う解決方法を模索していくこととなりますので、ご安心ください。

7 弁護士費用は、患者様の負担の少ない方法で行います

患者様ご自身の自動車保険において、「弁護士特約」に加入されている場合には、当然、患者様ご自身で負担される弁護士費用は、原則としてありません。
また、「弁護士特約」に加入されていない患者様については、当事務所では、ご相談を無料でお受けしております。また、当事務所では、通常は初期費用としてかかる着手金も、無料でご依頼をお受けし、解決に至った場合、最後に弁護士費用を頂戴することとしております。

解決事例
①「道路横断中の事故で、過失があるとの主張を撤回させることができました」

【ケース】

Aさんは、道路を横断中(横断歩道でない。)、走行してきたB車にひかれてしまいました。この事故について、Bさんの保険会社は、「事故現場付近に横断歩道があったのに、Aさんはその横断歩道を利用しないで横断したのだから、Aさんにも過失がある。」として、25%の賠償の減額を主張してきました。

【弁護士の対応】 

このようなAさんから委任をお受けし、保険会社に対し、以下のような対応をしました。

  1. 裁判例において、事故現場からどれだけ横断歩道が近くにあると、歩行者の過失が認定されるのかにつき、調査
  2. Aさんの事故現場について、直近の横断歩道のある場所までどれだけの距離があるのかにつき調査(念のため、検察庁から、刑事裁判の記録も取り寄せ。)
  3. 調査の結果、横断歩道はAさんの事故現場から遠方にあり、少なくとも、裁判例上、横断歩道のある所まで移動して横断をしなかったことについてAさんの過失が認定される可能性は乏しいということが判明
  4. 弁護士の立場からの意見をまとめ、保険会社に対して、書面にて通知

【最終的な解決】 

当方からの通知をふまえて、保険会社は、Aさんに過失があるという主張を撤回するに至りました。このため、最終的に、適正な賠償を獲得することができました。

②「後遺障害等級を獲得したうえで、任意保険に未加入の加害者からの賠償を獲得しました」

【ケース】

 被害者のBさんは、赤信号にて停車中、後方から走行して来た加害者の車両に追突され、頚椎捻挫を負いました。加害者は任意保険に未加入であったこともあり、Bさんは、当事務所の弁護士に法律相談をしたうえで、委任なさいました。

【弁護士の対応】 

  1. 当事務所弁護士が、後遺障害認定につき主治医と面談を行うなどのサポートを行い、お怪我について後遺障害14級を獲得しました。
  2. 加害者側に任意保険会社がいないため、後遺障害を前提とした、裁判所基準での賠償を、加害者に直接求めました。
  3. 賠償に充てる加害者側の財産が乏しい中で、粘り強く加害者側と交渉を重ねました。

その結果、分割払いにて、総額としては裁判所基準と同等の賠償をする内容にて示談を締結することができました。

③「顔面に傷跡が残ってしまったお怪我につき、後遺障害9級を獲得しました」

【ケース】

 被害者Cさんは、交差点の横断歩道を渡っていたところ、同交差点を曲がってきた車両に衝突され、骨折や、顔面挫創といったお怪我を負われました。特に、顔にお怪我の跡が残ってしまうという後遺障害のご心配から、Cさんは当事務所の弁護士に委任されました。

【弁護士の対応】 

  1. その後、残念ながらCさんのお顔に傷跡が残ってしまいましたので、弁護士が主治医の先生との面談に付き添うなど、後遺障害認定に向けたサポートをしました。その結果、後遺障害9級の認定を獲得しました。
  2. これを受け、加害者側保険会社に対し、後遺障害を前提とした損害賠償請求を行いました。後遺障害が存在する場合、これにより稼働能力に影響が出てしまう(例えば、眼の調節機能障害の場合、パソコンを見づらくなってしまう等)ことについての損害(これを「逸失利益」といいます。)も、通常は、賠償の対象となります。しかし、傷跡という後遺障害の場合、保険会社側は、お仕事への影響がどの程度か一概には判断し難いという理由により、逸失利益の支払を拒否する場合があります。
    そして、Cさんの場合も、当初、保険会社は、逸失利益の支払を拒否しました。
  3. しかし、弁護士が、Cさんのお仕事が対人のサービス業であったことから、特にお顔に傷跡がある場合にお仕事に与える影響が大きいということを立証し、粘り強く交渉しました。

その結果、保険会社から、逸失利益を含め、適切な賠償を得ることができました。

詳しくは、当事務所の交通事故専門ホームページもございますので、
そちらもあわせてご覧ください。

川崎北合同法律事務所交通事故相談サイト