『交通事故は他人事ではありません』弁護士 湯山薫

先日、知り合いの方が交通事故で亡くなりました。事故に遭う前日にお会いしていたので、あまりの突然さに驚きました。まだ、警察の捜査中で事故の状況ははっきりしないのですが、どうやら信号機のない車道を横断しようとして、バイクに撥ねられたようです。横断した被害者に過失があるかどうかが争点になりそうです。

被害者の過失が認められる場合、賠償額はその過失の割合で減額されてしまいます。知り合いの方の横断方法に問題がないといいのですが・・・。

それから、この事故を起こしたバイクの運転手は任意保険に加入していなかったので、被害賠償は大変になりそうです。自賠責にしか加入していませんから、自賠責の保証を超える損害に対しては、加害者個人が支払わなければなりません。死亡事故ですから逸失利益を合わせて損害額は大きなものになります。加害者は大変な債務を負うことになります。任意保険に入っていればと後から後悔しても遅いのです。

交通事故は、決して他人ごとではありません。

私自身、交差点で停車中に後ろから追突されて頸椎捻挫になったことがあります。
自分で運転をしていて、ヒヤリハットとする時もあります。
自分が加害者になることも被害者になることもあるのが交通事故です。

道路を横断するときは横断歩道のある場所を選んで、慎重に渡るようにしましょう。
そして、ドライバーの責任として、任意保険には必ず加入しましょう。

【弁護士 湯山薫】