『座右の銘はありますか?』 事務局

毎年夏に発行される事務所ニュースの関係でアンケートがあり、所員全員が『座右の銘』を考える機会がありました。

わたしは実は3つぐらいあるのですが、その中でもよく思い出す言葉にしました。

『ベストを尽くす』

もともとは最初の職場で先輩に言われた言葉です。

仕事は、完璧に条件がそろうことなんてない。大抵、時間が足りない。あとは、予算が足りない。人手が足りないとかか、自分の能力や経験が足りないとか、何かが足りない。逆に言えばそういうの全部そろってれば仕事は簡単、だから仕事は大変なの。
状況を考えてベストを尽くすのが良い仕事になるんだよ。

と言われて、新人でその割に重い仕事を任されて、なんだか不満だらけだった当時のわたしはとても腑に落ちて、ああ、もう今の自分で戦うしかないな、と覚悟も決まったのでした。

そして、その後、子育てしながらもその言葉を思い出しました。

子育てこそ、条件がすべてそろうことはないのですね。それこそ、何も考えずお金がかけられたり、時間をたっぷりかけられたり、自分の気持ちにいつも余裕があったり、こどもはいつも天使のようにかわいくて、、、、なんてことはやっぱりないのです。

それに、子育てって何を食べさせるか、予防注射をするかしないかみたいなことから、もっと大きな判断まで、意外と選択の連続で、ほんとに悩むことが多いけれど、結局わたしが考えられる中でベストだと思える選択をするしかない。

新たに仕事を始めた時も、一人で責任を持つ職種な上に、初めてのこと、やったことのないことが多かったので、やっぱりあの人だったらもっとうまくできるんじゃないかな、とか、わたしじゃないほうが良いんじゃないだろうかとか、めちゃめちゃ考えました。でもいくら考えても、わたしはわたしでしかない。わたしの今持てるものでベストを尽くすしかない。

反面、この辺でよいか、と思った時に、ほんとにそれはちゃんと今できることやったかな?と自問自答したり。

そうやって、結果ほんとにこりゃ失敗したなーと落ち込むことがあっても、でも、しょうがないね、ベストは尽くした!と自分に言えると、少し救われるところがあったんですよねえ。

座右の銘が「ベストを尽くす」というと、すごく完璧にやりたいのね!と思われがちなのですが、わたしの中ではどちらかというと逆で、自分を励ましたりゆるめるために使っていることのほうが多いのです。

【事務局T】