子どもの居場所調査
私は、弁護士会の子どもの貧困部会に所属しております。昨年度の活動として、子どもの居場所調査をしていました。子どもの居場所調査とは、学校や自宅にとどまらず、他に子ども達が居やすい場所がないのか、あればその場所はどのような場所なのかを調査することです。前回の記事では、ステップアンドゴーのこと書きましたので、今回は、校内カフェについて紹介をします。
校内カフェは、外部のN P O法人が学校の一角(図書室や食堂など)を借り、生徒さん達と食事をしたり、ゲームをしたりしながら、生徒さん達と話し、進路の悩みや生活の悩みを聞き、必要であれば学校と共有するという活動が行われていました。また、N P O法人では、繋がりのある企業と連携をして、企業と生徒さん達を繋ぐといった就職活動(職業体験など)にも協力をしているとのことです。
ところが、現在は、コロナ禍ということもあり、校内カフェで飲食することができなくなってしまったそうです。
そのため、現在は、フードバンクとして、おやつ・非常食・文房具などを置いて、必要なものを生徒さん達に取っていただくという方法にしていました。
飲食物や文房具など提供することだけになってしまったので、生徒さん達が校内カフェに滞在する時間が短くなってしまったようです。その結果、N P O法人のスタッフさんが生徒さん達と関わり合う時間が減ってしまい、生徒さんが抱え込んでいる進路の悩みや生活の悩みを聞く時間もなくってしまったようです。コロナ禍になってしまってからN P O法人の方は、「校内カフェで飲食をしながら会話やゲームをすることで、ポロッと悩みなど話す生徒さんもいました。そのような機会が減ってしまったことがとても残念に思います。」とおっしゃっていました。
コロナ禍前の校内カフェのような雰囲気だからこそ、悩みの相談ができる。自分にとって心地良い居場所であると感じている生徒さんはいたと思います。
このような生徒さんのためにも感染対策を十分に取った上で、コロナ禍前のような環境で校内カフェを再開してほしいという思いになりました。