『核兵器禁止条約発効によせて』事務局

トランプ前大統領から、バイデン現大統領へ、核のボタンが、受渡された。20キロの重さがあるという大きな黒いかばんが、テレビに映し出された。

世界には、あと7つ(あるいは8つ?)発射ボタンを押すことが可能な人あるいは機関があるのだろう。

2017年12月に長年の核兵器廃絶の活動を推進してきたICANが、その功績を認められノーベル平和賞を受賞した。そして、ついに今年1月22日、50カ国が批准し核兵器禁止条約が発効された。被曝者自らが世界中で訴え、被曝者の肉声が核兵器禁止条約の運動に拍車かけた。サーロ節子さんは、「核兵器と人類は、共存できない。」と核兵器の非人道性を、訴え続けていた。

「原爆投下によって戦争は、終わった。」「正義の戦争」という考えが、軍事拡大競争に歯止めが効かない国を生み、また、その傘の下に集まる、もの言わぬ国を増やした。

核兵器禁止条約が採択される国際会議に日本は欠席した。「あなたがここにいてくれたら」と、空席に折り鶴が置かれていた。

日本国政府には、一日も早く、禁止条約に署名し、批准して、広島、長崎で、被曝して亡くなった人たちの思いを、被爆国の代表として世界に発信し、国際平和のリーダーシップをとっていただきたい。

また、毎月、雨の日も暴風の日も核廃絶を訴え続けてきた地域のみなさんの活動にも敬意を表したいと思います。

【事務局 I】